今週のドル円相場は、6月29日~7月1日までは上昇トレンドを作り108.165まで上値を付けました。
一方でそれ以降は勢いが失速して107.330まで下落、3日(金)は小さな値幅でのレンジで週末を迎えました。終値は107.486
月初に経済指標もありましたが、相場を方向付けるほど目立った結果もなく。
他のファンダメンタル材料に関しても特に印象に残るものはなかった気がします。
これまでに上がっていた材料は織り込みがされており、新たな注目材料が出るまでは上下のレンジが続く可能性がありそうです。
それでは、2020年7月5日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。
月足・週足:6月は陽線コマ、相変わらずチャネルライン内
6月のローソク足は辛うじて陽線コマで終わりました。
髭を見ると、上値は単純移動平均線SMA(25)に抑えられ、下値はチャンネルラインに支えられていることが分かります。
7月もこのチャネルライン内での推移を続けていくのかどちらかのラインをブレイクするのかに注目です。
この上下のチャネルラインは強力なレジスタンス・サポートとして機能していると考えられ、ブレイクするにはかなりのエネルギーが必要そうです。
月足・週足レベルで相場を方向付けるような強いファンダメンタルが出ない限り、しばらくはチャネルライン内でレンジを作るのではないかと考えています。
直近の週足では下チャネルラインにサポートされて反発上昇していますが、SMAには頭を押さえられており、現時点では一気に上値を伸ばすのは難しそうに見えます。
とはいえ、下チャネルラインにはサポートされているので、次の目標第一候補は上チャネルライン付近と考えておいます。
110円あたりに価格を付けた時、上チャネルラインをブレイクするかレジスタンスに阻まれ再び下落かに注目です。
一方ですぐに再び下チャネルラインを目指すのであればサポートされるか否かを気にし、ブレイクされた場合は105.000が次のサポート候補となります。
(週足のレジサポ考察はvol.37, vol.38)
引き続き、大まかな月足・週足レベルでのシナリオ目標値は
・上値:114.100:週足レベルの直近高値ドル円相場分析vol.35より引用
・下値:100.900~95.120:フィボナッチ50~38.2%
ただし、前回の下値の反応を見ると100円台は買いも厚い
日足:横シナリオに優位性ありと判断
日足レベルの大まかなメインシナリオは上昇トレンドを考えており、
フィボナッチ23.6%(104.250)を割らない限りは、中・長期的な上昇シナリオをメインと考えています。詳しくはこちらのnote(vol.32)を参照
今週の下チャネルラインをブレイクせず108.165まで上昇する値動きを見て、先週(vol.45)の日足C(横展開シナリオ)が優位的になったと考えます。
先週の日足B(下落シナリオ)については、週明け以降に下チャネルラインをブレイクする値動きが見られない限りは優位性は小さいです。
よって、今回は日足Cについて掘り下げて考えていきます。
先週述べたように日足Cのシナリオは、「トライアングル」系が作らえていると考える横展開シナリオです。
赤線の上チャネルラインと黄線の下チャネルラインで「トライアングル」が作られていると考えます。
現時点では副次a波とb波まで完成したと考えられ、副次c波が完成したか否かで週明けの値動きの予想が変わってきます。
日足C1では下チャネルラインに反発した時点で副次c波が完成したと考えるケースです。
この場合、現在は副次d波を形成中であって週明けからは上のチャンネルラインを目指す値動きが予想されます。価格的には109円前後が目標です。
上のチャンネルラインに到達した後は、副次e波が始まり下落する可能性が考えられます。
日足C2では、副次c波がまだ完成しておらず再び下チャネルラインに当たるシナリオです。
先週、下チャネルラインで反発した時点の3波動が副次c波の3波動としてカウントするべきか否かの判断が難しいので、C2シナリオを考えております。(一階層下の波動の可能性があるということ)
この場合、週明けは副次c波の3波動目を作りに下チャネルラインを目指して下落する可能性が考えられます。
その後に副次d波を作りに上のチャンネルラインを目指して上昇することが考えられます。
週明けの値動きで107.000を割った場合に、このC2シナリオの優位性は上がります。
割らない限りはC1シナリオが優位的であると考えています。
4時間足:副次波の動きを考えてみる
日足C1, C2に加えて日足Bについての副次波も考えます。(Bについてはvol.45参照)
日足C1:黄矢印、日足C2:緑矢印、日足B:白矢印
日足C1:週明けに下落したとしても107円台で収まる(SMA(75)がサポート候補)
→ 反発上昇が始まって上のチャンネルラインを目指す
→ 109.000前後で反発の下落、3波動で下チャネルラインを目指す
日足C2:週明けに下落して107.000をブレイクする
→ 再び下チャネルラインを目指し、そのチャネルでサポートされる
→ 反発の上昇が始まり、3波動で上チャネルラインを目指す(108.500付近が目標価格)
日足B:週明けに下落して107.000をブレイクする
→ さらに下チャネルラインをブレイクして、106.000を目指す
→ 反発の上昇をしても、黄色チャンネルラインのレジサポ転換
→ 再び下落のトレンドが始まり、105.000が視界に入る
まずは、週明けに107.000台をキープできるか否かに注目です。
1時間足:今週の値動きの振り返り
今週前半は107.000~108.165の範囲で上昇トレンドを作りました。
一方で108.165の上値を付けた後、勢いを失って107.320まで下落。
週末にかけて狭い範囲(赤ゾーン)でレンジが続いて終了しました。特に金曜日はほとんど値動きがありませんでしたね。
週明けからの値動きについては
・赤ゾーンを上抜けて直近高値107.720を超えると日足C1シナリオ
・または、下抜けてもSMA(200)でサポートされれて反発上昇すれば日足C1シナリオ
・SMA(200)も下抜けて106.800をブレイクすると日足C2シナリオ
・黄チャネルラインもブレイクすると日足Bシナリオ
個人的には現時点の優位性は、C1 > C2 > Bシナリオと考えております。
週明け月曜日からの値動きに注目です。
まとめ
今週は107.000から108.165まで上昇するものの、それ以降は勢いが続かず107.330まで下落し、週末にかかてレンジ相場となりました。ここ最近は、少し値動きをしてレンジ → 少し値動きをしてレンジを繰り返しているような印象です。
中・長期足を見ても方向感のある相場ではありませんね。
引き続き、短・中・長期的に限られた範囲での上下の値動きがメインになりそうです。(影響の大きなファンダメンタル材料が出てこない限り)
週明けは、107円台をキープするか否かに注目です。
107.000をブレイクするかしないかで日足・4時間足で考えたシナリオの優位性が変わってくると考えています。
以上、2020年6月21日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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