今週のドル円相場は、月曜のロンドン時間から上昇して106.470台まで付ける場面がありました。一方で、その後は金曜の雇用統計までじり下げ展開となりました。
105円前半をキープして雇用統計を迎え、結果としては予想よりも良い数字が発表されました。
経済指標直後は上げた分をすべて戻しましたが、再び上昇し始めて106円台を付ける場面もありました。
週末は小さな上の流れを保ちながら、終値105.920で週末を迎えました。
週明けからも週末の上昇の流れを引き継いでいくのかに注目です。
それでは、2020年8月9日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。
月足・週足:8月第1週は陽線コマ
今週は106.470~105.300の間で値動きを見せました。
月曜に高値をつけ、金曜の雇用統計まではじり下げ、雇用統計後に上昇しました。
じり下げ展開でも105円台をキープしており、週明けも上昇の流れが続くのであれば下値を切り上げる形になります。
105円水平線のサポートラインが機能しているのであれば、ここから反発上昇の月足陽線の可能性も考えられます。(まだ、8月は始まったばかりですが)
8月は円高方向に進みやすいといアノマリーもありつつ、今年は効かないのではないかという声もあるようなので、難しいですね。
上の週足を見てみると105円水平線ラインでサポートが機能していると捉えることができます。(週足のレジサポ考察はvol.37, vol.38)
先週に大きな下髭を伴った陰線後、今週は陽線(上髭がありますが)で終わっています。
今後、下値を切り上げていく展開があると反発上昇で上のチャネルラインを目指す可能性も見えてきます。
一方で、下落の勢いが強まって再び105円サポートラインを割ると104円前半からその下への下落が見えてきます。
週明けからは105円水平ラインを目指す動きがあるか否かに注目です。
105.000より上の価格帯にいるので先週(vol.50)に引き続き、上昇シナリオを中心に考えていきます。
日足:上昇シナリオの見方は継続
日足レベルの大まかなメインシナリオは上昇トレンドを考えており、
フィボナッチ23.6%(104.250)を割らない限りは、中・長期的な上昇シナリオをメインと考えています。詳しくはこちらのnote(vol.32)を参照
日足Aのように、これまでの下落(修正2波)がW-X-Yでカウントできる「ダブルジグザグ」と捉えます。
また、先週の104.180までの下落~106円までの大陽線の流れで修正2波が完成したと捉えています。
今週は月曜に上髭陽線の後にじり下げの展開となりましたが、直近下値104.180を目指すことなく105円台をキープしています。
また、金曜日は雇用統計後に上昇して陽線を付けており下値を切り上げそうな形にも見えます。
週明けからもこの上昇の流れを引き継ぐのであれば、日足Aのような上昇シナリオも考えられます。
一方で、今の価格帯上方に位置する黄色のチャネルライン(下)のサポレジ転換の可能性も考えられます。
チャネルラインでの値動きの反応に要注目したいところです。
週明けから上昇したとしても、黄色チャネルライン(下)でサポレジ転換によって下落の勢いが強くなる可能性も考えらえます。
修正2波が「ジグザグ」と考えた場合、副次a波とc波はそれぞれ5波動構成となるのでもう1波動の下落がある可能性があります。
次に下落して直近安値104.180を試す値動きになり同価格で抑えられるのであれば、「バブルボトム」を形成してトレンド転換(推進3波へ)するシナリオも考えられます。
一方で下落したときに直近安値104.180を大きくブレイクしてしまうと、フィボナッチ23.6%割れとなり、おおまかな上昇シナリオが破綻することになります。
破綻した場合は、102円から101円前半が意識されるのではないかと考えています。
その場合は月足・週足からシナリオを考え直す必要が出てきます。
日足で考えているシナリオは大きく分けて以下の3つとなります。
A このまま上昇トレンド(推進3波の形成)に相場が移る
B もう1度の下落(ダブルボトム)を挟んでからトレンド転換(推進3波へ)する
C 直近下値104.180を明確にブレイクして、下落トレンドが強まる
4時間足:3シナリオの直近の動きを考える
日足シナリオA, B, Cの直近の値動きを考えます。
それぞれのA(緑矢印)、B(白矢印)、C(黄色矢印)のような値動きをざっくり考えています。
A:そのまま上昇シナリオ
週末の上昇を引き継いで週明けからも上昇していくのであれば、黄色チャネルライン(下)やSMA(200)のブレイクを目指すことが考えられます。
その後、修正波を挟んで赤チャネルラインあたりまで上昇する予想です。
B:ダブルボトムを挟んだトレンド転換
黄色チャネルライン(下)やSMA(200)で戻り売りの雰囲気が強まり、サポレジ転換が機能した場合は、再び104円前半を目指す値動きが考えられます。
C:直近安値104.180をブレイクからの下落
Bシナリオからの流れでドル売り円買いの勢いが強まり、直近安値をブレイクすると下落シナリオの優位性が考えられます。
緑のチャンネルラインのレジスタンスや105円水平線のサポレジ転換が機能することが考えられます。
1時間足:今週と週明けの値動き
今週は月曜のロンドン時間から上昇して106.470を付け、その後じり安展開となりました。1時間足で見るとじり安展開はSMA(200)にしっかりと支えられていたことが分かります。
105円前半で下値が堅いことを確かめながら、金曜日の雇用統計を迎えたあとに良い結果を受けてドル買いによる上昇を見せて週末を迎えました。
今週の値動きを踏まえて、週明けからの値動きで注目したい点は
① このままSMA(200)より上の価格帯をキープできるかどうか
② できなかった場合、105円水平線と直近安値104.180の反応
の2点と考えています。
特に①のSMA(200)上キープをしていると日足Aシナリオが優勢と考えられ、キープできなければ日足BまたはCシナリオの優位性が高くなるのではないでしょうか。
以上、2020年8月9日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。