今週のドル円相場は、107.640~106.660の1円の範囲での推移となりました。
1円ほど値幅は出ておりますが、今週のほとんどがレンジ相場だった印象があります。
先週・先々週は上昇・下落と大きく動いていたので、じれったく感じましたね。
下値圏で方向感薄く動いていており、やりにくい相場です。
「米の経済活動再開による景気回復の期待感 vs. 米州のコロナ第二波懸念」「米国債利回りの低下」「ダウ平均株価の下落」などの要因がドル円の上値を抑え、下値模索を促していると考えられています。
今週は動きが少なかった且つ絶妙な価格帯で留まりました。
個人的には選択肢と葛藤が多い相場と見ており、週明けも難しい相場になりそうです。
それでは、2020年6月21日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。
月足・週足:6月第3週は陰線拡大、サポートに近づく
6月第3週(15~19日)は、多くの時間はレンジ相場ながらも高値と下値を見ると1円ほど落ちました。
引き続き、月足の単純移動平均線SMA(25)に抑え込まれて上髭を付けた状態です。
一方で黄色のチャンネルライン内には収まっているほか、フィボナッチ61.8%がサポートとして機能しているように見えます。
週明けにこのチャネルラインとフィボナッチをブレイクして下落するのか、サポートとして機能して反発上昇するのかに注目です。
週足で見ると、先週の下ヒゲ分を今週の陰線実体で埋めていることがわかります。
月足で引いたチャネルラインとフィボナッチのサポートに再び近づいており、週明けからサポートが機能するか否かで今後の値動きも変わってきそうです。
このサポートをブレイクした場合は、次のサポートと考えられる105.000が視野に入ってきます。(週足のレジサポ考察はvol.37, vol.38)
一方で、サポートが機能するのであれば、再び上のチャンネルラインを目指す可能性もあります。
また、チャンネルラインが収束が近づいていることから、もうしばらく上下の値動きを繰り返してブレイクした方向に大きく跳ねること可能性も念頭に置いておいた方が良いと考えます。
チャネルラインをブレイクするタイミングを明言することはできません(そもそも未来予知できない)が、今年11月の大統領選挙がタイミングとしてはチャンスがありそうな印象ですね。
引き続き、月足・週足レベルでの目標値は
・上値:114.100:週足レベルの直近高値ドル円相場分析vol.35より引用
・下値:100.900~95.120:フィボナッチ50~38.2%
ただし、前回の下値の反応を見ると100円台は買いも厚い
日足:上下横3パターンを考える
大まかなメインシナリオは上昇トレンドを考えており、
フィボナッチ23.6%(104.250)を割らない限りは、中・長期的な上昇シナリオをメインと考えています。
詳しくはこちらのnote(vol.32)を参照
今週は値動きは小さかったものの、下値の模索が行われている状況とも取れます。
先週(vol.43)、新たに考えた下落シナリオが有利な印象です。
逆に日足ベースの上昇トレンドはもうしばらくお預けかもしれませんね。
直近の値動きでは下落、上昇シナリオに加えて、横展開のシナリオも見えてきたので
日足 A:上昇シナリオ
日足B:下落シナリオ
日足C:横展開シナリオ
の3パターンを考えていきます。葛藤が多いです。
今週は若干の下落となりましたが、副次1波と仮定した上昇のフィボナッチ23.6%で価格で留まっています。
ここで反発するのであれば上図のような上昇シナリオが考えられます。
が、これまでのファンダメンタルや円・ドルの強弱を見ていると優位性は小さい印象です。
週明けにフィボナッチ23.6%(106.900)を明確にブレイクした場合、このAシナリオは破綻しBもしくはCシナリオの優位性がさらに高くなります。
Bシナリオは先週(vol.43)で考えた日足Bの修正2波継続シナリオです。
週明けから下落が始まって直近安値106.570を更新→黄色の下限チャンネルラインもブレイクした場合は上図の下落シナリオの優位性が高まります。
下値目標は
・副次a波終点である106.000付近~フィボナッチ38.2%(105.700)
・月足・週足のサポート候補である105.000水平線
もし、下落の勢いが強くフィボナッチ23.6%(104.250)を明確にブレイクした場合は日足のメインシナリオを考え直す必要がでてきます。
上図のように上限の赤チャネルラインと下限の黄チャネルラインに注目すると「トライアングル」系の横展開も見えてきます。
「トライアングル」系の場合は、a~e波の5波動で値動きが収束していきます。
副次a波は5波動にお3波動にも見えますが、ここでは3波動として捉えます。
現在は副次c波の終点付近に差し掛かっていると考えられ、しばらくは上下のチャンネルラインで上下する可能性が考えられます。
Cシナリオの判断材料としては
・週明けに下限チャネルがサポートとして機能している
・上昇が3波動であり、上限チャンネルラインがレジタンスとして機能する
4時間足:上下横の3パターンの分かれ目
日足A・B・Cの上下横の3シナリオの分かれ目と値動き予想をまとめます。
日足A:週明けから直近安値を更新することなく反発上昇
→ 上限赤チャネルラインをブレイク
(一度押し戻されても、下落が浅い・弱い場合は次にブレイクする可能性)
日足B : 週明けから直近安値を更新する
→ 下限黄チャネルをブレイクする
→ 下限黄チャネルがレジサポ転換、下落が強まる
日足C : 週明けから直近安値を更新する
→ 下限黄チャネルで反発上昇する
→ 3波動で上昇するも上限赤チャネルをブレイクしない
まずは、週明けに直近安値を更新するか否かに注目です。
1時間足:今週の値動きの振り返り
ここ最近と比較して今週の値動きは乏しいものとなりました。
週前半は107円より上でレンジ展開が続きますが、上値は重い状況。
週半ばにかけて、107円割れが起こるものの下値更新には至らず。
週後半は107円より下でレンジ展開が続き、週末を迎えました。
結局は107円を挟んで、レンジ相場がだらだらと続く一週間となりましたね。
上値は重いが下値も堅いということで、どちらに行くか迷っている印象です。
まとめ
今週は週半ばに1円ほどじり安展開が見られましたが、全体を通してはレンジ相場が長かった印象です。日足ベースでは上下横3パターンのいずれの可能性も考えられ、個人的には葛藤の多い難しい相場と感じます。
週明けにまず注目すべきは、直近安値を更新するか否か。
そして、上下のチャンネルラインでの値動きの反応が重要と考えています。
いずれのシナリオに近い値動きになるか、なかなか判断が難しそうです...
以上、2020年6月21日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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