【ドル円相場分析】FXサンデーレポートvol.39【2020/05/17】

2020/05/17

【週刊】ドル円相場分析

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ドル円相場分析2020年5月17日時点

今週のドル円相場は、月曜日に先週末の流れを引き継ぐ形で107.750台まで上昇を見せました。
一方、その後は勢いも続かず、じり安展開となって106.750あたりまで下落しました。
週末は106.700~107.400を上下し、終値は107.200台となりました。

上昇後にじり安展開とはいえ、直近安値よりも切り上げていることに注目しています。
106円前半から107円前半へと一段上げてきた印象です。
ここの安値で支えられるのであれば、トレンド転換の優位性が高くなると考えています。

それでは、2020年5月17日時点のドル円相場分析と今後のシナリオを考えていきます。

月足:5月第2週は陽線、コマの形


5月第2週は、先週末の流れを引き継いで107.750台まで上昇した後、じり安展開になったものの107円台をキープして週末を迎えました。

vol.38でも述べたように、フィボナッチ61.8%(白点線)や下限チャネルライン(黄線)がサポートとして機能していると考えられます。

先週末から今週にかけて、安値の切り上げも見られているのでここから上限チャネルを目指す可能性も見えてきました。

引き続き、月足レベルでの目標値は
・上値:114.100:週足レベルの直近高値
・下値:100.900~95.120:フィボナッチ50~38.2%
ただし、前回の下値の反応を見ると100円台は買いも厚い
ドル円相場分析vol.35より引用

ファンダメンタル的には、「マイナス金利がどうなるのか」「米中関係の悪化懸念」あたりが注目されてそうです。
「コロナウィルス」と「その経済への影響(悪い経済指標結果)」は、ほぼ織り込み済みのような印象を持っています。

また、今週はトランプ大統領の「ドル高がいい」という発言があり、相場が上下する場面もありました。
トランプ大統領の言動には注意ですね。

週足:軽くレジサポをチェック


詳しくはvol.37, vol.38で長期のレジサポを見ています。
今回は下限チャネルのサポートが反応しているようなので、軽く見てみます。

月足で引いた黄色のチャネルラインと水平線は、黄色〇のようなレジスタンス・サポートとして機能していることがわかります。

そして、先週・今週の値動きで下限チャネルラインがサポートとして働いていると考えることのできるローソク足で確定しました。

このサポートが本当に効いてくるのであれば、
次は上限チャネルライン(110円あたり)を目指して上昇することを1つのシナリオとして考えています。

週明けからは本当に上昇するのかどうか?に注視していきたいところです。

日足:反発の上昇を観測

1か月ほどじり安の展開が続いていましたが、先週末から今週にかけて反発の上昇が観測できました。
ここからメインシナリオのように上昇トレンドが作られる可能性を考えています。
フィボナッチ23.6%(104.250)を割らない限りは、中・長期的な上昇シナリオをメインと考えています。
こちらのnote(vol.32)を参照


101~111円台への上昇を推進1波と仮定し、フィボナッチを引いて考えていきます。

直近の値動きを見ると、これまでのじり安展開とは雰囲気が変わり「連続する陽線」「(比較的)大陽線」が見られます。
また、直近の陰線に関してはフィボナッチ50%(107.000)がサポートとして機能しているようにも見ることができます。

この反発の上昇がトレンド転換の始まりであれば、上図のように推進3波の副次1波を今後作っていく可能性が考えられます。

直近の高値目安は副次b波の始まりである109.300台あたりと考えています。が、108.000あたりに移動平均線(SMA75、SMA200)が控えているのでこのレジスタンスをブレイクできるかが勝負ですね。

これまでのじり安展開をチャネルラインでも分析していましたので、そちらについても見ていきます↓

エリオット波動のカウントでじり安展開を考えることが難しかったので、上図のようなチャンネルラインを引いて分析もしてきました。(vol.37, vol.38)

下限チャネルをわずかにブレイクしたものの106.000で買い支えられ、そのまま上限チャネルをブレイクしています。

いったんは上昇の勢いがなくなっているものの、現時点では下値も堅いのでメインシナリオとしては白矢印のような推進3波の5波動が考えています。
推進3波の高値目安は、週足レベルのレジスタンライン114.100と設定しています。

一方で週明けから下落の勢いが強まり、黄色矢印のように下落する可能性も念頭にはあります。
106.800~107.000をローソク足の実体で割ると下の雰囲気が強まりそうな印象です。

4時間足:上下両方の値動きを考える


4時間足で日足の水色チャンネルラインを見るとレジスタンス・サポートが機能していることがわかります。
結果として、チャンネルラインの収束間際で上方向へブレイクしました。
単純に考えると今後はブレイク方向(上)に優位性があるように思えます。

水平線のレジスタンス・サポートを見てみると、フィボナッチ50%(107.000)が白〇のように機能しているように考えられます。
現時点では、再びサポートとして機能しているかに注目です。

また、直近の移動平均線SMAを見るとSMA200がレジスタンス、SMA75がサポートとなっています。
終値はその中間あたりに位置しており、週明けにどちらのSMAをブレイクするのかにも注目です。


すぐに上昇するシナリオとしては、
・SMA200をブレイク→直近高値107.750をブレイク→108円台へという流れ
・あるいは106.850、SMA75でサポートを経由する上昇シナリオ

下落→上昇シナリオとしては、
・106.850をブレイク→買い支えが入って上昇(条件:1時間足で見るフィボナッチ23.6%をローソク足の実体で割らない)

下落シナリオとしては
・106.850をブレイク→下落の勢いが強まり、106.000を試しに行く→それ以降どうなるかは判断が難しいところ

1時間足:3波動構成の上昇に見える

ここでは主に上昇シナリオについて考えていきます。


直近の106~107.750までの上昇を日足副次1波の副次(1)波と仮定し、フィボナッチを引きました。

副次(1)波は緑線のような3波動として捉えることができます。
上昇シナリオという仮定を踏まえて考えると、3-3-3-3-3型「ダイアゴナル」の可能性があります。

今週のじり安展開も上図のような3波動が考えられ、副次(2)波が完成していると捉えることができます。
週明けから白矢印のような上昇シナリオ( 副次(3) )が1つ考えらます。

一方で、直近の106.850~107.400の上下は「フラット」のようにも見え、下図のように副次(2)波が未完成である可能性も考えれます。


この場合は週明けから再び107.000を試しに下落するシナリオが考えられます。

下値のデッドラインはフィボナッチ23.6%(106.400)であり、ここをローソク足の実体で割って下落すると今回述べた直近の上昇シナリオは考え直す必要があります。

まとめ

ここ1か月のじり安展開から少し雰囲気が変わり、上昇トレンドの気配が見てきた印象です。
ただし、「トランプ大統領の発言」や「米中関係」などファンダメンタルでころっと下落する可能性も十分にある位置なので、上昇シナリオを楽観することはできないとも思っています。

個人的には上を見つつ、下の可能性を捨てないで慎重にトレードしていきたいですね。
来週は下値を切り上げていくのかどうかに注目です。

以上、2020年5月17日時点でのドル円シナリオ分析レポートでした。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

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